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順列は一言でいえば「何通りあるか」です。

家から駅まで行くのに

 

  • 歩く

  • バス

  • 自転車


​であれば 家→駅「4通り」です。

 

駅から電車に乗って目的地へ行くのに
 

  • 各駅停車

  • 急行

  • 特急


が 駅→目的地「3通り」です。

​すると、家から目的地までの行き方は

 

[ 4通り ×  3通り = 12通り ]

 

です。

公式[ n こから r こ選ぶ ] は↓の計算になります。上の例はそれぞれ[ 4 こから 1こ選ぶ ]と[ 3 こから 1こ選ぶ ]になります。

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順列は[ 2 × 2 ]の形が4通りになる ←この理由が理解できると後は「何種類を何回」と応用すれば良いので第一歩です。

高校の授業で地歴と理科を「世界史、日本史」と「物理、生物」から選択する場合は↓のとおり4パターンから選ぶことになります。

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順列は一言でいえば「何通りあるか」とありますが、条件がつく場合もあります。

「2桁の数字」は何種類あるか?という問題について

1の桁は [0 〜9 ]の 10通り
10の桁は[ 1 〜 9 ]の9通り 

のように"1の桁"と"10の桁"では選べる数が違います(10の桁が0はダメ)。というわけで2桁の数字は 10 × 9 = 90通り です(実際”10〜99”で90こあります)。

次に[ 0, 1, 2, 3 ] の数字4つを並べて4桁の数字を作るとき、何通りの数字ができるでしょうか?同じ数字は2回使えません、それぞれ一回ずつです。

条件文に数字は1回ずつしか使えないことがポイントです。
4つ使うわけですから、一連のフローは
「最初は4種類からだけど、千の桁は0が使えないから3種類から選ぶ」
「次の桁(百、十または一の桁)は残り3種類から選ぶ」
「その次の桁は残り2つから選ぶ」
「最後の桁は残り1つだから自ずと決まる」
となりますので、

3 × 3 × 2 ×1 = 18 通りです。


次に[ 1, 2, 3, 4 ] の数字4つを並べて4桁の数字を作るときはどうなるでしょうか?同じ数字は2回使えません、それぞれ一回ずつは上と同じです。

4 × 3 × 2 ×1 = 24 通りです。0ではなく4だと、「最初は4つから選べる」という条件になります


 

順列の考え方は [ 約数の個数  ]に応用できます。

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今までは1列に並べる順列を考えてきましたが、円形に並べる「円順列」があります。

円順列は学び方に「同じものが並べる個数」あります。↓の例ではA〜Hまで8つのアルファベットを並べていますが、左の礼を一つ時計回りに動かすと右になります。

​並べる順番が同じになっているのが分かりますか? これらは並び方は同じとみなすので「〜通り」としては一緒です。

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円順列には↓のように色をあてはめる問題もあります。

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一般的に数学は10進法ですが、パソコンやITでは2進法も使われています。

10進法 と 2進法  の変換を考えながら、同時に”順列”についても学習できます。

10進法は10 で 2桁 (9まで)
10 × 10 = 100 で 3桁 (99まで)
10 × 10 × 10 = 1000 で 4桁 (999まで)

規則性を考えると 10をn回かけると 10のa乗で「a+1桁の数」となり、[[ 10のa乗 − 1 = 9をaこ並べた数]までの数を表せています。

これを2進法にあてはめると
2進法は2 で 2桁 (1まで)

2 × 2 = 4 で 3桁 (3まで)
2 × 2 × 2 = 8 で 4桁 (7まで)

となります。

10進法 →
​ 2進法
[ 10進法:​2進法 ] は [ 1:​1 ]、 
[ 2​10 ]、[ 3​11 ]、[ 4​100 ]、[ 5​101 ]、[ 6​110 ]、[ 7​111 ]、[ 8:​1000 ]のようになります。

反対に2進法の[ 110 ]を10進法に直すには
最初の桁 2の0乗 × 0 = 0
2番目の桁 2の1乗 × 1 = 2
3番目の桁 2の2乗 × 1 = 4
​をそれぞれ計算して、最後にたし算します[ 0 + 2 + 4 = 6 ]となります。

10進法の基本は
 

  • 10種類の数字を使う

  • 桁ごとに × 10  あるいは ÷ 10 です


ということは  2進法
 

  • 2種類の数字を使う

  • 桁ごとに × 2  あるいは ÷ 2 です

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順列と組み合わせ
 

  • 順列は順番を分ける

  • 組み合わせは順番を分けない


がわりとわかりやすい違いと考えています。順列と組み合わせのどっちを使うか?​使い分けに迷う方も少なくありません。

一例として「サッカー部で15人の部員から11人のスタメンを選ぶ」で考えてみます。

  • 順列はポジションまで部員をどのポジションまで選ぶ時の選び方のパターン数

  • 組み合わせはポジションを考慮しないでとりあえず15人 → 11人を選ぶ時のパターン数

バスケなら5人、野球なら9人でも↑の考え方は同じです。

  • 順列は選んだ中で違いがある

  • 組み合わせは選んだ中で違いがなく全部いっしょ

と言い換えても大丈夫です。

順列の例「ドラマや映画のオーディション=役ごとに違う」

組み合わせの例「入試=合格なら皆いっしょ」

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「同じものを含む順列」も考え方を理解しておきたい分野です。考え方は2パターンあり
 

  • 同じものがないと仮定して計算し、同じものの影響で割る

  • 組み合わせの考え方で埋めていく


​どちらを使っても同じ答えになります。

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組み合わせの考え方を「経路」の数え方そのものです。

​横に3回, 縦に2回の計5回の枠に[ 横と縦 ]を並べます(ただし、後退がない場合に限ります)

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順列や組み合わせの考え方を「対角線」の数え方に応用できます。

↓は「八角形」の対角線を例にしております。

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組み合わせの考え方が活用されているのが「二項定理」です。まずは簡単な例から↓。

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「二項定理」は微分の1丁目1番地でもあります。 微分した時に係数の値をなぜ?と疑問になったら二項定理です。

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「集合」と「事象」は整数の分類や確率に用いられます。

シンプルに考えれば「グループ分け」です。

・2の倍数
・3の倍数
・6の倍数(←どちらにもあてはまる)
・それ以外の数

​を分類すると↓のようになります。

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「集合」で[ どちらにもあてはまる ]共通部分は

・6の倍数(←どちらにもあてはまる)

​を分類すると↓のようになります。

 

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「和集合」

・2の倍数 か 3の倍数

​を分類すると↓のようになります。

​足し合わせて「重複部分を引く」と理解すればよいでしょう。

 

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「補集合」

・2の倍数 でもなければ 3の倍数でもない

​を分類すると↓のようになります。

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